概要

TRIDENT試験は、最近膠芽腫と診断された患者さんを対象とした研究です。この治験は、新たに膠芽腫と診断された患者さんを対象として、オプチューン®治療による腫瘍治療電場(TTフィールド)と放射線療法およびテモゾロミドを組み合わせる治療法の安全性と有効性を評価します [TTフィールドの紹介]。

本研究に参加する患者さんは全員オプチューン®治療を受けていただきます [TRIDENT試験]。

ノボキュア社は、このウェブサイトを通じて患者さんがこの治験の基本的な情報を得る手助けになればと考えています。

TRIDENT試験に参加を希望される方は、参加医療機関 [TRIDENT試験実施施設] の1つにできる限り早くご連絡ください。ご自分の病状についての質問や治験があなたにとって適切かどうかについては、治療を担当している医師にご相談ください。

TTフィールドの紹介

TTフィールドとは

腫瘍治療電場(TTフィールド)は、低強度の波様の電場で、がん細胞の分裂過程を妨害するように調整されています [TTフィールドの科学]。

TTフィールドは、オプチューン®という医療機器を使って腫瘍のある領域に送達されます。オプチューン®システムは、膠芽腫にTTフィールドを送達するように設計された、ポータブルで軽量のバッテリー駆動機器です。

TTフィールド治療を受ける患者さんは、「トランスデューサーアレイ」と呼ばれる4つの接着性パッチを頭皮に貼り付ける必要があり、これにより、膠芽腫のある場所に非侵襲的にTTフィールドを送達します。本システムは患者さんによる継続的使用を意図しています [TTフィールドと共に生きる]。

TTフィールドは、再発性と初発膠芽腫の成人患者の治療用として、FDAから承認されています。TRIDENT研究の異なる点は、新たに診断された患者さんを対象として、放射線療法とテモゾロミドを併用するオプチューン®の使用を調べていることです [TRIDENT試験]。

TRIDENT試験

TRIDENT試験(別名「EF-32試験」)は、初発膠芽腫と診断された患者さんを対象として、放射線療法とテモゾロミドを併用しオプチューン®システムから送達する腫瘍治療電場(TTフィールド)[TTフィールドの紹介] の安全性と有効性を調べる、無作為化、対照群比較研究です。

本研究に参加する患者さんは、膠芽腫に対してオプチューン®と共に他の標準治療を使います。本治験には 950名の患者さんの登録を予想しています。登録は、米国、カナダ、日本、および欧州全体の複数の治験実施施設で行われています [TRIDENT試験実施施設]。

TRIDENT試験のデザイン

本治験は、放射線療法とテモゾロミド治療の良い候補者である、手術または生検後の、新たに膠芽腫と診断された患者さんを対象としています。

最終的な適格性は、治験実施施設の1つの、治験担当医師によってのみ決定されます。

患者さんはすべて、無作為に2つのグループのうちの1つに割り当てられます:

  • 試験グループ:放射線療法およびテモゾロミドと共にオプチューン®システムを使うTTフィールド後にオプチューン®とテモゾロミドを使用
  • コントロールグループ:放射線療法およびテモゾロミドの治療で開始し、続いてオプチューン®とテモゾロミドを使用

各患者さんが、「無作為化プロセス」によって2つのグループのいずれかに入る確率は同じです。[よくある質問]

患者さんは24か月間、目に見える病気の進行、または臨床的に治療継続不可能になるまでTTフィールドを継続します。

試験グループ

試験グループに割り当てられた患者さんは、放射線療法とテモゾロミドによる治験治療の最初から、オプチューン®を使用したTTフィールド治療を6週間受けます。次に患者さんは、オプチューン®とテモゾロミドによる治療を6コース継続し、オプチューンは2回目の進行まで継続されます。

コントロールグループ

コントロールグループに割り当てられた患者さんは、治療を行う治験担当医師の最善の実践に従って、承認済みの治療である放射線療法とテモゾロミドの標準用量を投与されます。放射線療法とテモゾロミドによる6週間の治療後、患者さんはオプチューン®とテモゾロミドによる6コースの治療を開始し、オプチューンは2回目の進行まで継続されます。

本研究に参加することによって全参加者は、この病気を持つ未来の患者さんを助けることを目標に、TTフィールドの有効性評価に使用される追加情報とデータを提供することで研究者を手助けしています

オプチューン®システムの使用

治療を受けるために、患者さんは、頭皮に直接「トランスデューサーアレイ」と呼ばれる4つの接着性パッチを貼り付けることが必要です [TTフィールドの紹介]。トランスデューサーアレイの配置には、機器の使用を開始する前と、患者さんがオプチューン®の使用を継続する限り週に2回、頭皮全体を剃髪する必要があります。

本機器の使用は外来で開始しますがそれに先立って資格を持ったノボキュア社の製品使用支援者(DSS)による機器の操作に関するトレーニングがあります。患者さんは自宅で機器の使用を継続します[TTフィールドと共に生きる]。

トレーニング後、オプチューン®を使用する患者さんはご自分で(必要に応じてご家族または介護者の助けを借りて)機器の設定と使用をしたり、ノボキュア社からサポートを受けたりすることができます。

適格性

組み入れ基準*

  1. WHOの分類基準に従った組織学的に確定された膠芽腫の診断。
  2. 米国では年齢22歳以上、米国外では年齢18歳以上
  3. 該当する場合、最大限の腫瘍減量手術から回復していること(全切除、部分切除および生険のみの患者さんは全て容認)
  4. 放射線療法/テモゾロミド治療に続いてTTフィールドとテモゾロミドの維持投与(150~200 mg/m2を毎日 x 5日、28日毎)による治療が予定されている
  5. カルノフスキーパフォーマンスステータスが70以上
  6. 余命が3か月以上

序外基準*

  1. 進行性疾患がある(治験責任医師の評価に基づく)
  2. テント下疾患または軟髄膜疾患がある
  3. この研究の治療前および/または治療期間中に別の治験に参加する方
  4. 妊娠または授乳中の方
  5. 治験責任医師の判断で、ベースライン時に、維持放射線療法またはテモゾロミド治療を妨げる重度の併存症がある
  6. ペースメーカー、除細動器、脳深部刺激器が移植されている、その他の脳内に電気機器が移植されている、または臨床的に重大な不整脈の記録がある

*適格性基準の完全リストについては clinicaltrials.gov にアクセスするか、TRIDENT試験担当医師にご相談ください [TRIDENT試験実施施設]

登録

合計950名の患者さんの登録を予想しています。本治験は、欧州と北米の複数の医療機関で実施中です。TRIDENT試験に参加を希望される方は、参加医療機関の1つにご連絡ください [TRIDENT試験実施施設] 。

TRIDENT試験実施施設

下の地図は、患者さんにTRIDENT試験実施されている医療機関を示しています。連絡先情報にアクセスするには、あなたに最も近い場所をクリックしてください。

また、TRIDENT試験に参加している医療機関の最新リストは clinicaltrials.govリンクよりアクセス可能です: https://clinicaltrials.gov

治験実施施設に連絡できない場合は、eメールの件名に「TRIDENT試験の質問」と書き、質問内容を書いたメールを clinicaltrials@novocure.comまたはTrident@novocure.com に送ってください。

TTフィールドと共に生きる

TRIDENT試験に参加される患者さんは、平均で1日18時間以上、継続的にシステムを着用しますが、日常で何かする場合は少し外してもかまいません。治療担当医師は必要に応じて、治療予定と機器の使用を修正する場合があります。

ノボキュア社は、患者さんと介護者に機器のサポートを提供します。

ご注意ください:ノボキュア社はオプチューン®の総合的な技術支援を提供しますが、医学的な質問は全て治験担当臨床医にお尋ねください。

オプチューン®システムの使用

オプチューン®システムは、1日に18時間以上継続的に使用することを意図しています。オプチューン®は、家庭や個人用の電気機器と干渉しません。同僚や家族などの、非使用者が TTフィールドに曝露されることはありません。

オプチューン®の外観

オプチューン®は着用可能なポータブル機器です。オプチューン®の使用に際しては、頭皮の剃毛と、「トランスデューサーアレイ」と呼ばれる4つの接着性パッチを頭に貼り付けることが必要です。患者さんの中に、本システムを使用中のご自分の外観またはライフスタイルについて心配される方がいらっしゃるのは自然なことです。患者さんは、通気性の良い、頭部をカバーするもの、目の粗いかつら、ヘッドスカーフ、またはゆるい帽子を着用してオプチューンを覆うことができます。医学チームは、本機器を快適に着用する方法について、各患者さんに合った援助を個別に提供します。

定期的に頭部を剃毛することに加えて、患者さんは規則的にアレイを交換して治療を継続できるようにしますあなたの医学チームは、アレイの配置計画作成と配置方法についてあなたをサポートします。

頭を覆うものに加えて、トランスデューサーアレイを本機器に接続しているワイヤは、患者さんの洋服の下に隠すことができます、そうすることで、本システムを運ぶバッグだけが、他の人に見えるオプチューン®システムの唯一の部分になります。

携帯性

本機器は、戸外を歩く、買い物、友人や家族と会うなどの日課を妨害することなく、患者さんのライフスタイルを維持できるように設計されています。疑問のある活動はすべて、前もって治療担当医師にご相談ください。また、ノボキュア社がライフスタイルの心配事に対処する情報をご提供いたします。

本システムのバッグは、バックパック、ショルダーバッグ、またはサイドバッグ(クロスボディバッグ)として着用できます。バッテリーを含む本システムの総重量は約1.3キログラム(2.7ポンド)です。ノボキュア社は、戸外活動を含む、活動的なライフスタイルを維持する患者さんに必要な数の携帯型バッテリーをご提供いたします。

確実に治療を継続するために、数時間以上同じ場所にいる際には、患者さんはオプチューンシステムをACアダプターに接続してください。

TTフィールドの科学

がん細胞は、脳内で素早く分裂して増殖します。これらのがん細胞はさまざまな種類の帯電要素をもっており、それが細胞分裂の過程で役割を担っています。脳のその他の健康な細胞も増殖しますが、そのスピードはがん細胞よりもずっと遅いです。

TTフィールドの作用メカニズム
本治験で使用するオプチューン®機器は、低強度の、波の様な電場を膠芽腫のある場所に送達します。これらの電場が腫瘍治療電場(TTフィールド)と呼ばれます。

前臨床研究では、がん細胞が増殖するときの形と大きさから、TTフィールドが分裂細胞内部の帯電細胞成分の場所を変化させ、がん細胞の通常機能を混乱させ、最終的に細胞死につながる可能性のあることが明らかになりました。

また、がん細胞には小さな構築ブロックも含まれており、それが細胞の必須部位をさまざまな場所に移動させるモーターとして機能します。これらの小さなモーターは帯電していますので、TTフィールドがそれらの正常な向きに干渉します。その結果、がん細胞の分裂が遅くなったり、停止したりし、腫瘍の成長を阻害します。

TTフィールドの作用メカニズムのまとめを次のアニメで図示しています。

過去の臨床経験
現在までに、さまざまな腫瘍にTTフィールドを送達する多くのシステムが開発されました。特定の腫瘍に対する治療を最適化するために、製造業者は、研究室の実験データに基づいて、本システムの周波を調整しています。

オプチューン®システムは、攻撃的な原発性脳腫瘍の一種である、再発性膠芽腫と初発膠芽腫の治療用に、FDAの承認を得ています。

副作用
TTフールドの背景にある科学と現在までの臨床結果に基づき、新たに膠芽腫と診断された患者さんにおけるオプチューン®の使用では、全身的な副作用は予想されません。オプチューンを用いて実施した以前の研究において、トランスデューサーアレイの直下の局所的な皮膚刺激を経験した患者さんが高い割合で見られました。その重症度は、大半の症例で軽度から中等度でした。

以下がオプチューン®関連の有害事象のリストです。

皮膚刺激感

頭痛

倦怠感

筋肉痙攣

転倒

治験担当医師が、TTフィールドに関連していると評価した重篤な副作用はありませんでした。本機器に関連した、最も頻度の高い副作用は、トランスデューサーアレイの直下の、軽度から中等度の皮膚刺激で、それらは、容易に管理でき、改善可能でした。

詳細情報については、TTフィールドの完全な安全性プロファイルに関して治療担当医師にご相談ください。

よくある質問

研究の目的は何ですか?

本研究は、新たに膠芽腫と診断された患者さんを対象として、放射線療法とテモゾロミド治療と一緒に、TTフィールド治療を開始する治療の安全性と有効性を調べるようデザインされています。[TRIDENT試験]。

TRIDENT試験への参加方法

お近くの治験実施施設の治験責任医師にご連絡ください [TRIDENT試験実施施設]。治験実施施設に連絡するための援助サポートが必要な場合は、ノボキュア社、治験依頼者にご連絡いただいても結構です。

無作為化プロセスとは、私が治療を受けない可能性があるということですか?

いいえ。全参加者が標準治療を受けます。どちらのグループもオプチューン®システムを受け取ります。詳細については、弊社の治験情報をご覧ください。詳細情報については TRIDENT試験をご覧ください。

機器は常に携帯する必要がありますか?

本システムと携帯型バッテリーの重量は合わせて約1.3キログラム(2.7ポンド)で、歩いて移動するときは、専用のショルダーバッグまたはバックパックに入れて運ぶことができます。患者さんは、必ずしも常に本システムを持ち運ぶ必要はなく、1つの場所にいる間はそこで継続的に置いて使います(例:机やテーブルの上、またはキャリーバッグに入れて床の上で)。本システムは通常の日常ルーチンができるように設計されました。

TTフィールドの使用が家族や他の人々に何かリスクをもたらしますか?

本機器の使用が、家庭用または標準的な個人用電子機器に干渉することはありません。家族や同僚などの非使用者がTTフィールドに曝露されることはありません。

機器が私の社会生活に影響することはありますか?

本機器は、患者さんが日課を継続できるように設計されていますトランスデューサーアレイを隠すために、通気性が良く、目の粗い織りのかつら、ヘッドスカーフ、またはゆるい帽子などの頭を覆うものを着用することができ、またアレイワイヤを洋服の下に配置することもできます。ノボキュア社は、あなたがTTフィールドをお使いになる場合は、見た目の問題に関連した援助とサポートをさせていただきます。追加情報については、TTフィールドと共に生きるをご覧ください。