TTフィールドとは

腫瘍治療電場(TTフィールド)は、がんの細胞分化を混乱させる電場です。TTフィールドはがん細胞の帯電した細胞成分に干渉し、その正常な機能を混乱させ、細胞死に導く可能性があります。結果として、がん細胞の分化速度が遅くなったり、停止したりすることもあり、腫瘍の増殖を阻害します。

TTフィールドの送達方法

TTフィールドは携帯型医療機器を使用して、身体の腫瘍のある部位に届けられます。この機器を使用する患者さんは、4つのトランスデューサーアレイを皮膚に装着して、腫瘍のある場所にTTフィールド療法を非侵襲的(身体を傷つけず)に届けます。治療は平均して1日約18時間続ける必要があります。 患者さんは、ほとんどの時間、本体を物理的に持ち運ぶ必要はなく、1つの場所(机、テーブルの上やキャリーバッグの中に入れて床の上に置く等)に置いたまま使用します。本体は、患者さんが通常の日常生活を維持できるように設計されています。キャリーバッグが付属しますので、ショルダーバッグ、バックパック、ハンドバッグとして使用することができます。

TTフィールド治療の対象となる方

特定の治験の参加条件については、おちかくの治験センターの治験責任者にお問い合わせください。参加を検討中の患者さんにも、治験センターを探すお手伝いをいたしますので、治験依頼者であるノボキュア社にご連絡ください[お問い合わせ]。

TTフィールドで可能性のある副作用

TTフィールド療法については、現在までの臨床データに基づくと、全身性の副作用は想定されません。この機器に関連してもっとも多く報告されている副作用は、アレイを貼り付けた皮膚の軽度~中等度の皮膚炎です。TTフィールドを行う際、アレイの温度が少し上がり、貼り付けた皮膚がチクチクします。TTフィールド治療によって可能性のある副作用や、弊社治験で使用する他の治療についての詳細な情報は、参加医療機関の治験担当医師にお尋ねください。

TTフィールドを使用することによる家族や他の人へのリスク

家族や同僚などの非使用者がTTフィールドに曝露されることはありません。本機器の使用が、家庭用または標準的な個人用電気機器に干渉することはありません。

機器の装着による患者さんの日常生活への影響

本体は、患者さんが通常の日常生活を維持できるように設計されています。腫瘍のある場所の上の皮膚に貼られたアレイは、衣服や帽子などで隠すことができます。見た目やライフスタイルの問題に関連するヘルプとサポートは、製品使用支援者(DSS)がさせていただきます。

TTフィールド治療の費用

治験に登録する場合、治験センターのスタッフより、費用を含め、治験に関係するすべての情報をお話しさせていただきます。標準治療などの一部の費用は、患者さんの保険を利用して処理されます。治験治療に関する詳細情報については、お近くの治験センターにお問い合わせください。

治験参加による標準的治療への影響について

ノボキュア社の治験は、TTフィールドと対症療法と組み合わせた際のTTフィールドの安全性と有効性を試験するデザインになっていることが多いです。詳細な情報は各治験のページでご覧いただけます。治験の手順に関する詳細は、治験担当者とお話しください。